超音波洗浄機の選び方
汚れや用途に応じた「周波数」で選ぶ
超音波洗浄機には、形状と作動周波数によって様々な機種があります。カイジョーの超音波洗浄機は、作動周波数が19.5 kHzから3 MHzまで、用途に応じた機種を多数ラインナップしていますが、初めてお使いになる際には「どの機種を選べばよいのか」・・・少々わかりにくいかもしれません。
ごくシンプルな図式としては、周波数が低い機種は油汚れなどの頑固な汚れを落とすのに向いており、周波数が高くなるにつれ、微細な粒子の汚れを落とすのに向いた機種となっています。
機械加工部品などの脱脂洗浄などに向く機種
油汚れが付着している機械加工部品等の洗浄には、キャビテーションを利用した「フェニックス+(プラス)」や「フェニックスⅢ」が最適です。

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フェニックスⅢ
ハイパワーモデルの工業用超音波洗浄機。洗浄ラインに求められる機能を標準搭載。

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フェニックス+(プラス)
IoTを見据えた超音波洗浄機。タッチパネルで多機能を簡単設定、情報をリアルタイムに表示。
HDD部品やレンズなどデリケートな素材の洗浄に向く機種
HDD部品やレンズなどデリケートな素材の洗浄には、適度なキャビテーションと加速度などを使った「フェニックスハイパー」や「クオーバミッドソニック」などが洗浄効果を発揮します。

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フェニックス ハイパー
高洗浄力とダメージの低減を両立した超音波洗浄。洗浄ムラの低減も実現しています。

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クオーバ
ミッドソニック洗浄
低ダメージと洗浄性を両立。
半導体ウエハやFPDなどの精密洗浄に向く機種
半導体ウエハやFPDガラスなどの洗浄には、メガチューブやスポットシャワーに対応した「クオーバ― スポット」や1台で26 kHzから950 kHzまで全ての周波数に対応している「高機能超音波洗浄機クオーバ」が最適です。

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USシャワーAD
最大3m幅を1本の振動子でカバーできる大型FPD基板対応モデル。高い洗浄性と純水使用量の削減の両立が可能

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クオーバ +
スポットシャワー
枚葉洗浄用のスポットシャワータイプ。

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クオーバ +
メガチューブ
ノズルの先から超音波を照射するシャワータイプ。
研究開発や実験用に向く機種
研究室などで超音波洗浄機をご使用になられる場合には、振動子を交換せずに3周波数を切替発振できる「クオーバマルチ」やソノリアクター「クオーバミニ」などが最適な研究環境の構築を実現してくれるでしょう。

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クオーバ マルチ
3つの周波数の切換えが可能。

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クオーバ ミニ
26 kHz~1.6 MHzの10種類の周波数に対応。
最適な機器を選ぶために
最適な超音波洗浄機を選ぶための指標は「作動周波数」だけではありません。
◯ 落としたい汚れの性質
◯ 必要な清浄度(洗浄精度)
◯ 洗浄物の大きさや素材
◯ 洗浄物へのダメージ
◯ 騒音への配慮
などをトータル的に判断する必要があるのです。