洗浄効果をUPさせる方法

洗浄効果をUPさせる方法

一般工業 編

超音波洗浄機は最適な使用方法で用いることで、その性能を最大に発揮することができます。作動周波数が100 kHz以下の洗浄機をご使用になられている場合は、ぜひ本項を一般工業用洗浄時の効果向上にお役立て下さい。

 

  • 1)洗浄カゴの網目で洗浄効果UP
    洗浄カゴの網目によっても、その洗浄効果は変わります。網目は「5メッシュ以下」で効果が向上することがわかっており、カイジョーでは、ピッチが5.08mm以上の網の使用を推奨しております。
  • 網目のピッチ
2)カゴの底面を板にして洗浄効果UP
網目が5メッシュ以上の場合は、底面を1mm以下のSUS板にした方が超音波の透過が高く、洗浄効果が向上することがわかっています。

3)液の循環が洗浄効果を決める
超音波洗浄で取れた汚れを速やかに排出するような液の流れを作ることで、洗浄効果がUPします。

 

  • 4)ちょうど良い「液深」で洗浄効果UP
    液の深さを最適にすることで洗浄効果がUPすることがわかっています。市水や純水又はアルカリ洗剤の場合の推奨液深は、下記を参考にしてください。
    26 kHz : 29 mmの整数倍の液深
    28 kHz : 27 mmの整数倍の液深
    38 kHz : 21 mmの整数倍の液深
    なお、液温などで上記の値は変わります。実際の使用に際してはご注意ください。
  • 最適液深

精密洗浄・半導体洗浄 編

超音波洗浄機を最適な使用方法で使うことで、洗浄機の性能を最大に発揮することができます。作動周波数が200 kHz以上の洗浄機をご使用になられている場合は本項を参考に、HDD部品、半導体ウエハなどの洗浄時の効果向上にお役立てください。
 

 

  • 1)受台による超音波遮断を解消して洗浄効果UP
    200 kHz以上の超音波では受け台などで超音波が遮断され、 洗浄効果が向上しないときがあります。このような場合は洗浄物を動かし、洗浄不良の場所に超音波が当たるようにしてください。
  • 受台の影響

2)石英槽底面の板厚を合わせて効果向上
石英槽を透過させるには、石英槽底面を共振板厚にしなければなりません。
750kHz : 3.9~4.1 mm
950kHz : 2.8~3.05 mm

3)液の循環が洗浄効果を決める
超音波洗浄で取れた汚れを速やかに排出するような液の流れを作ることで、洗浄効果がUPします。
 

 

  • 4)石英底面へ付着する泡除去で洗浄効果UP石英底面へ付着する気泡を除去することで、洗浄効果が向上することがわかっています。
  • 気泡の除去

環境に配慮した超音波洗浄

近年、洗浄効率を求めるのと同時に、地球環境への配慮は欠かせません。カイジョーは、その点も十分考慮した上で、最適な洗浄方法をご提案いたします。


環境に配慮した洗浄工程

超音波洗浄機の問題点を解決した「WRS」

超音波洗浄機で使用する水には、超音波を吸収する気泡が多く入っています。この気泡を除去し、キャビテーション発生に必要な気泡核を残すことで、洗浄効果を飛躍的に向上させることが可能です
カイジョーの「WRS(Water Resonance System)」は、超音波を吸収する邪魔な気泡を除去し、キャビテーション発生に必要な気泡核を残す液改質装置です。 WRSは小型軽量となっており、 また面倒なメンテナンスやコントロール機器も必要ありません。
一般の脱気装置では、洗浄に必要な気泡までも除去してしまい洗浄効果が悪くなります。

WRSを100 kHzの超音波洗浄機に使用した例をご紹介します。音圧が3~5倍となり、従来取れなかった油汚れなどを38 kHz並に除去できるようになりました。 その上、騒音も全くなく、エロージョンの発生も非常に少なく、さらに槽全体に超音波をいきわたらせることができました。もちろん他の周波数帯域でも同様の効果が期待できます。
WRSの接続


カイジョーは、汚れや洗浄工程などを考慮し、最適な超音波機器や洗剤などをご提案いたしますので、お問い合わせの際は、次の点をなるべく具体的にお聞かせください。

1) 洗浄物の形状(大きさ)
2) 洗浄物の材質
3) 洗浄したい汚れの種類
4) 洗浄ロット数
5) 現在の洗浄方法
6) 現在の問題点 など



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