5分でわかる超音波洗浄機

失敗しない洗浄機選び

こちらは、初めて洗浄機(装置)を導入する方と、その“判断基準”を共に考えるためのページです。ご存じのとおり、近年、日本のものづくりは新たな局面を迎えています。産業である以上、洗浄工程においても「効率化」や「コストカット」を考えるのは当然のことですが、それと同時に“ 人体および地球環境や生態系への配慮 ”も忘れてはなりません。 また、ますます深刻化する人手不足に加え、働き方改革への取り組みにより「省力化」「省人化」「自動化」などの視点も大切です。失敗しない洗浄機選びの極意は、“ 複合的な視点 ”にあり、と言えるでしょう。

あなたの知らない産業洗浄の世界

家庭で行う掃除や洗濯、またはクリーニングなどの「一般洗浄」に対し、工業製品や部品などの製造工程で必要になる洗浄は「産業洗浄」と呼ばれています。
産業洗浄は、製品の品質を保つために必要不可欠な技術であり、水を使う「湿式洗浄」と水を使わない「乾式洗浄」に大別されます。超音波洗浄は、湿式洗浄に属します。

落としたい汚れの性質を知る

産業洗浄の対象となる汚れには、静電気により付着した空気中の塵やホコリ、金属の切削粉や切削油など様々なものがあります。その性質から、以下の3つに大別して考えてみるとわかりやすいでしょう。
産業洗浄は、対象の洗浄物に付着しているこれらの汚れを落とすことが最大の目的ですが、これらの汚れは単体ではなく、混ざり合っているケースがほとんどです。たとえばハンダのフラックスは、有機汚れであるハンダペーストの中に、粒子汚れのハンダボールが混在した複合的な汚れです。
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また、汚れの付着部分を分子レベルで見てみると、洗浄物と汚れの間には「 接触界面 」があり、ここで両者の分子同士が『 物理化学的な結合(2次結合) 』をしていることがわかります。

接触界面において、洗浄物と汚れがどのような力(エネルギー)で結合しているにより、洗浄の難易度が決まります。これは、洗浄物と汚れそれぞれの性質によって決まってくるものですが、そこには「水素結合効果」「双極子効果」「分散効果」「誘導効果」など、さまざまな力(エネルギー)が存在します。凝縮エネルギーの大きい水素結合が介在する洗浄物は難易度が高いとされており、とくにガラスや表面酸化膜を形成しやすい金属物質、半導体などの洗浄には専門的知識が必要となります。

化学と物理のダブルパワーで汚れにアプローチ!

洗浄方法を選ぶということは、この「接触界面に介在するエネルギーにどう立ち向かうのか」という選択でもあります。身近なところで「食器洗い」をイメージしてみてください。軽い汚れだけなら水(またはお湯)で流すだけでも落ちますが、油汚れには洗剤やスポンジの助けが必要です。また、こびりついた汚れには「つけ置き」などの方法も有効ですね。産業洗浄でも同じように、“どのような力”を持ってその汚れにアプローチするかを決める必要があるのです。

「超音波洗浄」とは、水や洗剤だけでは落ちない汚れに対し、“超音波による振動”という強い物理的刺激をもってアプローチする方法です。つまり【 超音波振動(物理的作用)×水×洗剤(化学的作用) 】の3つの力で汚れに立ち向かうわけですから、ある意味 “洗浄の最終手段”と言えるのです。

超音波で洗えるもの、洗えないもの

現在の産業界では、超音波洗浄機で様々なものを洗っています。詳しくは >コチラから ご確認ください。

その汚れ、どの程度落としますか?

洗浄方法を決める際、汚れの性質に加え、もうひとつ重要な指標が「どの程度落ちれば満足か」という部分です。これを「表面清浄度」「洗浄品質」「洗浄精度」などと呼びます。「過ぎたるはなお及ばざるが如し」ということわざもありますが、「洗い過ぎ」はコストの増大と生産性の低下を招くばかりか、大事な洗浄物を痛めてしまうことにもなり兼ねません。装置設計の段階から、この部分をしっかりと決めておくことが大切です。

洗浄精度は、以下の3つに分類されます。
●一般洗浄 = ある程度の汚れを取り除けばよい場合
●精密洗浄 = 汚れを完全に取り除く必要がある場合
●超精密洗浄 = 汚れ本体のみならず「接触界面層」にある汚れも完全に除去する必要がある場合

超音波洗浄機は、その周波数や照射方法(対象物に当てる角度や強さ)などをコントロールすることにより、求める洗浄精度を出すことが可能です。そのため、工業部品などの一般洗浄から半導体などの超精密洗浄まで、様々な用途に対応できます。カイジョーは豊富な経験と実績をもって、お客様にご納得いただける洗浄精度を出すべく、アドバイスさせていただきます。

超音波洗浄機(装置)の構成

一般的な「超音波洗浄機(装置)」は、商用電力を高周波電気信号に変換する【発振器】 + 電気信号を超音波振動に変える【振動子】+ 媒質としての【洗浄液(水や洗浄剤)】 の3つから構成されています。ステレオにたとえると、発振器はアンプ、振動子はスピーカーだと考えていただくとわかりやすいかもしれません。

超音波洗浄機の種類

眼鏡店でよく見かける超音波洗浄機は、上記3つの構成要素が一体になったもので、「卓上型」と呼ばれます。カイジョーは、様々な種類の超音波洗浄機を自社で開発し、自社製造しております。
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初めての「超音波洗浄機」選び

初めて「超音波洗浄機」を選ぶ際、「いったいどれを選んだらよいのか」と、かなり迷われるのではないでしょうか。カイジョーでは、以下の順番でヒアリングを重ね、お客様に最適な超音波洗浄機をお選びしております。
まずはこの2点についてお聞かせください。カイジョーは豊富な経験と実績をもって、以下のようなプロセスで、お客様に最適な超音波洗浄機をお選びいたします。

◯ 洗浄液の選定:水系の洗浄液か、炭化水素系の洗浄液か、設置環境に考慮し選定します。
◯ 物理力の選定:使用する超音波の周波数および照射方法を選定します。
◯ その他の選定:必要な洗浄度の度合い、乾燥方法、洗浄後の工程などを考慮します。

これらの選定の後、「超音波実験室」にて洗浄テストを行います。カイジョーは一般工業用から半導体などの超精密洗浄レベルまで、各精度に応じた実験機器を自社設備として有しています。
クリンルームの洗浄装置
一般室の洗浄実験機
クリンルームでの洗浄実験風景
>カイジョーの実験室についての詳細はこちら

カイジョーの製品ラインナップ

先ほど、洗浄精度には「一般洗浄」「精密洗浄」「超精密洗浄」の3つがあるとお話しましたが、カイジョー製品を【低周波対応機 = 一般洗浄向け】【中周波対応機 = 精密洗浄向け】【高周波対応機 = 超精密洗浄向け】と3つに分類したうえで、ご希望の機種を探していただくとわかりやすいでしょう。
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洗浄機器製品一覧へ

カイジョーの超音波洗浄機は、豊富なラインナップを持つことが大きな特徴です。中には上記の分類をまたぎ、多数の周波数に対応できる「マルチタイプ」などもございます。超音波洗浄機選びの際は、けっしてお一人で悩まれることなく、下記フォームよりお問い合わせいただくのが一番です。これまでの豊富な経験と実績をもって、「洗浄ソリューション」も含めたアドバイスを差し上げておりますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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