【実験室】洗浄評価方法(測定器)の紹介 電子天びん (重量測定法 その2)

超音波機器事業部の実験室で使用している測定器を1機種ずつ、
洗浄評価の方法と併せてご紹介させていただきます。
前回2017/12/15にご紹介した時にご質問が多かった重量測定法の2つのやり方をご紹介します。
機器名称:
電子天びん (精密天秤)
測定分野:
洗浄物に付着している汚れの測定
使用例:
洗浄前後の重量から洗浄性能の評価測定
測定方法:
重量測定
1.直接測定する方法
洗浄の前後の被洗浄物の質量と、さらに入念に洗浄した後の被洗浄物の質量を測定することで、
被洗浄物に付着した汚れ、洗浄で除去できた汚れ、残留汚れの質量の測定が可能です。
計算方法は以下のようになります。
洗浄前の被洗浄物の質量 :Wb
洗浄後の被洗浄物の質量 :Wa
さらに入念に洗浄した後の質量 :Wz
とすると、
被洗浄物に付着した汚れ :Wb-Wz
洗浄で除去できた汚れ :Wb-Wa
残留汚れ :Wa-Wz
除去率は
「洗浄で除去できた汚れ」÷「被洗浄物に付着した汚れ」で表されます。
(Wb-Wa)/(Wb-Wz)
2.汚れをろ紙に集めて測定する方法
被洗浄物に付着した汚れをろ紙に集めて測定する方法です。
測定は以下のような手順になります。
抽出:洗浄した被洗浄物を清浄な洗浄液(抽出液)で再度洗浄する。

ろ過:抽出液をろう斗にセットしたろ紙でろ過し、汚れをろ紙に集める。

乾燥:ろ紙を乾燥させる。

秤量:電子天秤等で測定する。
※上記以外の重量測定法もあります。
測定目的に合わせて方法や器材を選定してください。
得られる測定結果:
0.1mgの測定が可能
メリット:
デジタル表示のため作業者による誤差が少ない
デメリット:
汚れの種類特定は不可
参考資料:
現場で役立つ洗浄評価法 日本産業洗浄協議会編 工業調査会
産業応用のための洗浄実務 情報機構
※ご紹介した測定器や測定方法は一例です。
目的に合わせて機器や測定方法を選定してください。
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